自分で上手に綺麗に浴衣を着たいなら…着付け動画は選ぶべき!おすすめは?

浴衣を自分で着ることができる、という事はとてもいいことだと思います。

一昔前までは、自分で着ものや浴衣を着られるように着付け教室に通って覚えたりしていましたが、今の時代、習いに行かなくても、着付け動画というものがあります。それを見れば浴衣などは簡単に着られるようになるのですから、いい時代です。

でも数ある着付け動画の中には、私たち着付け師から見れば、どこでそんな着方覚えたの?と思うほど雑な着付け方を堂々と教えている(いうなれば素人さんの)動画もあります。

もちろん着付け師によって、着付け方は様々です。なので正しい着付け方というのは、もしかしたら無いのかもしれません。ただ「美しい浴衣姿」になりたければ、いい着付け師が教える着付け動画をぜひ参考にして欲しいと思います。

…ということで、今回は、私がおすすめする着付け動画を紹介します。
※もちろん「いい着付け」の判断は個人的見解なので、無理強いするつもりはありません

東洋羽毛_美活お役立ち動画 ※コーリンベルト使用

着付け師、小川 千裕さんのこの着付け動画は2015年に公開されたものです。
ざっと見る他の着付け動画よりは、綺麗に着るためのポイントがかなりわかりやすく説明されていると思います。

…というか、他の着付け動画では、わかりずらい部分を丁寧に教えている、さすが着付け師!という動画だと思います。

なお、小川さんは、この動画の中で、胸元を押さえる道具としてコーリンベルトを使用しています…が、コーリンベルトを持っていなくても、代わりに腰ひも1本あれば同じ役目を果たします。

※コーリンベルトではなく腰ひもを使って着付けする場合は…

コーリンベルトではなく腰ひもを使って着付けする場合は…
着付け師「桑原昌子さん」の【浴衣の着方 yukatayasan.com】の着付け動画が、参考になります。

この方もかなり丁寧な教え方をしています。
古い動画ですが「基本中の基本」の着付け方だと思います。

これらの動画を見れば、十分綺麗に着付けができると思いますが、一応、素人ではわかりにくいのではないかと思うところの補足と+アルファの情報をアップしていきます。

1 必要な道具

着付けには、よく「紐2本、用意してください」と言われます。
この場合「腰に巻く1本」と「胸元をおさえる1本」の計2本を指します。

ところが小川さんの説明では(補正以外では)腰ひもは1本です。

小川さんは、胸をおさえる紐を「コーリンベルト」というゴム紐を使ってるので、腰ひもは1本で済む、というわけです。ゴムでできているため、腰ひもを使うよりは締めつけ感が少なく楽なので、これを使っている方は結構多いです。

でも、持っていなければ、普通に腰ひもでも十分です。

2 補正

「着物は寸胴(ずんどう)が理想」とよく言われます。洋服を着る時の寸胴体型は、弱点になるかもしれませんが、着物では都合の良い体型なんです。

でも、ほとんどの人は、ウエストが細く、真横から見ると背中が引っ込んでいます。補正はこの「細く引っ込んでいるところ」にタオルをあてて「寸胴」に近づけるのが目的です。

ウエストの細さは人によって違い、個人差があります。本来自分にあった補正を前もって作っておくのがベストですし、実際その作り方を(紐を縫いつけておくとか)説明している動画もいくつかあります。が、結構面倒ですよね。

小川さんは、動画の中でタオル3本と腰ひも一本で、誰でもすぐできる標準的な補正方法を紹介しています。
(私も現役時代、着付け時は、小川さんとほぼ似たような補正をしてあげてました)

もちろん、太めの人やお腹が出ている人は、胴周りの部分のタオルは1枚に減らすとか、背中だけにするとか、臨機応変にします。

ちなみに補正をしないと…

最近の若い人は特に、ウエストが締まっているので、補正もせず着付けしてしまうと…

写真のように、背中のおはしょりが浮いてしまったり、

帯が下がりやすくなったりします。

さらに、全体を見ると上半身が貧弱に見え、腰骨が張って見えます。

なので、補正はしないより、した方がやっぱり綺麗に見えます。

 

補正をする場合、気を付けること

動画内でも言っていますが、くれぐれも、背中に当てるタオルがお尻にかからないようにしてください。

お尻の部分のタオルを三角折りで補正をする方もいますが、お尻にかかると表にひびく(三角に出る)ことがあるので気を付けて下さい。

3 着付け

・着物をいったん、上にあげる…ここで着物のシワを少しでも取っておくと、あとで整える時、楽に綺麗にできます。

・裾をくるぶしまで下げる…浴衣は涼しく着るのが本来の着方なので「裾はくるぶしの長さ」、これは守りましょう。

下の写真↓は、たぶん腰ひもが緩んだものか、最初からこの丈だったのかわかりませんが、ひどすぎですね。

・脇線を合わせる…自分に合った浴衣なら、動画のように脇線を合わせると上前がほぼ腰骨の位置に来ます。

…が、おさがり浴衣などの場合、脇線を合わせたら上前が腰骨より出てしまう場合があります。そんな時は、上前は脇線より腰骨の位置を優先して、ずれた分は下前をひっぱり、巻き込む時、少し折りたたむという対処法があります。

(帯から上の背中心は真ん中でなければならないのですが、腰から下は多少ずれてもかまいません)

・下前は10㎝、上前は5㎝上げる…これを言ってない動画、結構多いです。
※着付け師によって長さはばらつきがありますけどね。

理想は「裾つぼまり」
腰から、裾にかけて自然に細くなっていく形を指した言葉です。

これ↑は、理想的な裾つぼまりですね。
上前のはみだし具合もいい感じです。

・腰ひも…ココを縛る時、ゆるいと動いているうちに上前も下前もだんだん下がってきて大変なことになります。ちょっときついくらいに締めて、必ず、片花結び(または、チョウチョ結び)をします。「きついのが嫌だから『からげる』」という人もたまにいますが、それだと緩む可能性が高いです。

・コーリンベルト…つける前の目安として肩幅くらいの長さにしておきます。最初に留める(中に留める)のは、長さを調節できない方。長さを調節できる側は、あとで留める…こうしておくと、留めたままでも長さを調節しやすくなります。ゴムなので、しわも取りやすく、おはしょりの始末もスムーズにできます。

・身八ツ口を整える…これは着付け師ならほとんどの人がやりますね。素人さんではここを説明している人は少ないです。ここがちゃんとできてないと腕をあげた時、脇が見えるおそれがあります。

一つ一つの動作の後にしわを伸ばすことを忘れない…これが小川さんの着付けが綺麗になる大きなポイントのようです。

最後の伊達巻を巻く時も、胸の上の方に当ててから下に少し滑らせる、など説明にはない、さりげないテクニックも入っています。※胸はなるべく押さえたい部分です。この滑りを入れることで、浴衣の布自体も胸を押さえる役目をしてくれます。

これらの大事なポイントがちゃんと入っているこの着付け動画が、個人的には、イチオシです。

まとめ

浴衣を自分で着る時、着付け動画を見ながら着付けする人は多いと思います。

でも、出回っている浴衣着付け動画の中には、いかにも素人さんの自己流?と思えるような着付け方もあります。

下前も上前も、まっすぐだったり、シワの取り方が不十分だったり、脇の始末もなし…

マジで?どこでこんな着方覚えたの?自己流じゃないの?と思うような動画のなんと多い事か…

動画は誰でも、撮れる便利なものですが、あまり綺麗じゃない着付け方を真似する人が増えると思うと、ちょっと悲しいですね。